日本で出回るCBD製品は医療で使える?

この記事を書いている2022年2月25日現在、日本で出回ってるCBD製品は補完代替医療、緩和ケアなど医療目的で使えるのでしょうか?私たちもこのようなサイトを運営している関係上「友人が、がんになってしまった。緩和ケアとしてCBD製品を使いたい。どのような製品がいいか?可能か?」というような相談を受けることがあります。結論から申し上げますと使えないことはないけど「かなり厳しい」とお話させてもらうことが多いです。理由は様々ですが以下2点に集約されますのでまとめていきます。なお特定の商品をけなしたりする意図はありません。構造的な問題、制度の問題について書いています。ご理解ください。

 

・ そもそも製品の品質が担保されていない。

 

今現在日本で出回っているCBD製品は品質管理に対する取り決めがありません。そのためいい加減な商品を合法的に(脱法的に)流通させることも可能です。またこれは日本だけに限った話ではなくアメリカでも品質管理がいい加減という問題があるのです。アメリカ医師会のジャーナルに掲載された論文によるとなんと調査した84CBD製品のうち69%に成分偽装が見つかった。とのことでした。CBD自体は比較的安全ですが、基準を緩くしすぎてしまったことの弊害ではないかと考えています。業界自体がいい加減であり品質表示の偽装が常態化しているといっても過言ではないでしょう。パデュー大学のスベンソン教授も「CBD製品を痛みの緩和目的で使用している人は多いが、効果や安全性を担保する根拠はない。」とする論文を発表しています。

また、経口摂取のオイル製品ではなく吸うタイプのVAPE製品になるとさらに危うく肺から吸収するために異物が混入された時の健康被害リスクが高くなります。最近では脱法ドラッグのような効果を喧伝する商品もあるため注意が必要です。たとえCBDそのものが安全だったとしても加工され安全性が担保されていないものは「何が入っているかわからない」状態なのです。もちろんそのような商品ばかりではなく自分たちで成分分析をしている業者さんもいますが商品の品質管理基準に関する取り決めがない以上、それを医療目的で使うことはあり得ないのです。

 

・ 成分表示に虚偽があるものが多いため医師の協力が得られづらい。

 

本来疾患がある場合には医師に相談をしながらCBD製品を摂取するのが望ましいのですが、医師は関与したがらない可能性が高いでしょう。CBDそのものに関心がない場合も考えられますが医師は裁量権とそれに伴う責任があるためです。裁量権とは患者のために最も有効だと判断した医療行為を医師判断において実施することができる権利のことです。ハーブやサプリメント、未承認薬でも医療行為として治療に使うことができますが、セットで重い責任も存在するのです。もしもサプリメント等に成分偽装があった場合やまたそれが原因で医療事故などを起こした場合、故意だったとしても故意でなかったとしても医師の責任が問われる可能性が出てきます。製品化はされているものの成分偽装が常態化されているものはとてもじゃないけど使えない、という認識の医師のほうが多いと思います。医師の協力が得られなければ自己判断でのCBD摂取になってしまいます。

似たような事例はすでに代替医療の世界で起こっています。一例をあげるとプラセンタ療法の研究会が医師の裁量と法的責任について注意喚起をしています。

 

ほかの国や地域では薬草そのものを用いることから大麻草の医療利用はスタートしています。全草、すなわち薬草そのものの利用ならば歴史が安全性を担保してくれます。しかしながら日本は厳しい大麻取り締まり法の運用の結果、「薬効があるCBD製品が品質管理に関する取り決めもないまま食品やサプリメントとして流通する」というとてもいびつな構造になっています。補完代替医療はその人の好みや価値観も大きく影響するため大麻由来のCBD製品に期待する人が多いのですがユーザーのリスクも大きいために上記のようなことは知っておいた方がいいでしょう。比較的大麻にアクセスしやすいアメリカでさえも一部の業者がCBD製品の成分偽装を行ったり、根拠のない医療効果をうたうため公衆衛生上の問題と化しておりFDAも警鐘を鳴らしています

現状日本国内で現代医学的な方法以外を試したい場合は、ケースバイケースではありますが費用や安全面を考慮するとまずは漢方などのポピュラーな代替医療から試す方が無難でしょう。私たちもCBDの良さは理解しているつもりですので一日も早くこの問題が是正されることを望んでいます。そのためには品質管理に対する明確な取り決めがなされ、大手企業が参入して競争が活発になり健全な市場が出来るのが良いかもしれません。